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嫁を友人に寝取らせたばかりに地獄に堕ちた俺

俺、礼二。31歳
身長175の普通体型。
見た目は生瀬 勝久に似てるってたまに言われる。

タイトルに実験なんて言葉が入ってるけど最初は寝取られる実験なんかするつもりは無かった。
結果的にそうなったというか、後から振り返った時にその言葉が当てはまるのかなと......。
嫁のスペック
翔子(仮名)28歳
身長158のEカップで少しぽっちゃり体型。俺としては、どストライク体型。
見た目はちょいぽちゃ気味な仲里依紗って感じかな。
正義感が強くて間違った事が大嫌い。感受性がすごく強くて、いつもTVや本を見ては笑ったり怒ったり泣いたりしてる。
そんな翔子にいつも癒されてる俺だけど、当然不満に感じる点もある。
少し神経質というか潔癖気味な性格な所。
例えば床に落ちてる髪の毛の事を常に考えながら生きてるのか?と思える程コロコロ使って掃除してる。
セックスした後の布団の髪の毛もせっせとコロコロするし潔癖だからなのか舐めるのも舐められるのもあまり好まない感じ。
感じってだけで拒否したりはないけど進んで自分からはしない。

ちなみに馴れ初めは友達の紹介から仲良くなってゴールインってパターン。
結婚五年目でまだ子供はいないんだけどマンネリすることもなく、かといってラブラブでベタベタでもなく、付かず離れずな感じ。
夫婦生活も週に1、2回位とごくごく一般的。


ちなみに友達の紹介で知り合ったって前述したけど、その友達っていうのが小学校からの腐れ縁で、親友。
そして典型的なNTR属性の持ち主。
今回の一件で俺自身認めたくないけどNTRという特殊な性癖を教わった師匠でもあり、最も憎む存在でもあり.....。


スペックは
剛(つよし、仮名)
見た目はお笑いの「はんにゃ、金田似」
身長180位。体型はマッチョではないけど筋肉質で引き締まってる。

小学校の頃から勉強が出来てスポーツ万能でモテモテだった。
なんでも出来てモテモテな剛は俺の憧れだった。

仲良くなったきっかけは"俺も剛みたいになりたい"って気持ちから自然と俺から近づいて連むようになってって感じ。
勿論こいつと連んでいて、おいしい思いもたくさんさせてもらった。
剛が女を切らさない限り俺も自然とセフレに困らないということ。
これは前述した通り、剛が半端ないNTR属性の持ち主が故に、剛の歴代の彼女=俺のセフレって図式が自然に出来上がっていたから。

初体験の相手も剛の彼女だった。
高校生の時に剛から「俺の彼女とやってくれないか?」って持ちかけられた時は正直驚いたし、ビビった。軽蔑もした。

でも特に断る理由もない上にセックスもできるとあって、思春期真っ只中だった俺は剛の誘いを引き受けた。
勿論こいつの性癖に関しては全く理解できなかったが。

剛曰く、
「俺の知らない所で俺の女が他の男のチンポを喜んでしゃぶるとか想像しただけですげえ興奮する」との事。

あらかじめ言っておくけど剛と俺の関係はあくまで対等。
女を世話してもらってるから剛に頭が上がらないという事もないし
こいつの特殊な性癖に俺が付き合ってやってるって気持ちもあったから。
余談だけどNTRに関係なく、こいつが恋愛関係で困った時に相談に乗ったり俺が女を紹介してやることもあった。

で20代半ばまではそんな感じで俺は俺で付き合う彼女がいながらもたまに剛の彼女を抱かせてもらってた。
そして翔子を紹介してもらって結婚してからは剛の彼女を抱く。
つまり浮気するのをやめた。
元々そこまで浮気願望があったわけでも無いし、親友の頼みだから聞いてやってたって部分が少なからずあったから結婚を機に剛からの頼みをキッパリと断った。


それと付け加えるが、翔子と付き合ってる段階の時に、剛の彼女を抱いてることが翔子に暴露た事があったのも要因の一つ。
正義感の強い翔子の怒りは半端なかった。
いくら剛の性癖を説明しても聞く耳を持ってもらえなかった。
まぁ、当然だけど。

それで一ヶ月弱の間、冷戦期間があってから俺と剛で翔子に土下座して許してもらった。
この一件もあって、俺は二度と翔子を裏切るようなことはしないと心に誓った。

許してもらってからも、たまに残業で遅くなる時に
「本当に本当に残業なの?つよくんの彼女が隣にいたりしない?」
って疑われたりしたけど。

そんな時は職場にいる証拠として写メールを翔子に送ったりしてた。
疑いが晴れるまでは剛と飲みに行くのにも必ず翔子はついてきたけど、結婚して3年目位からは、また剛と2人で飲みに行くようになった。

ここまでが前置き。
それじゃ、俺がNTRに目覚めることになった一件をkwskしていくことにします。

ある日の飲み会での剛との会話。


「最近後輩に彼女を抱かせたんだけどさ、やっぱ礼二に抱いてもらわないとMAX興奮できねぇわぁ」

「剛、お前まだやってんの?相変わらず好きだねぇ」

「当たり前だろwこれが俺の生き甲斐なんだからさぁ!なぁ、また前みたいに頼むよ!」

「無理無理無理!!お前も知ってるだろ?翔子の怖さを。一緒に土下座したのを忘れたとは言わせねぇよ!?」

「そうだよなぁ、、、。翔子ちゃん怒ったらマジでおっかないもんなぁ。でも、礼二に抱かせるのが1番萌えるんだよなぁwwやりたくなったら、いつでもOKだかんな?」

「俺の方からお前にやらせてくれって頼むことはねぇよ。ったく、大事な彼女を他の男に抱かせて興奮するなんて未だに理解できんわ。」

「そりゃ、礼二が抱かせた事ないからよ。一回どうだ?」

「は?お前馬鹿だろ?ふざけた事言ってんなよw」

「いやぁ、そしたら俺の気持ちをわかってもらえんだろw一回経験したら病みつきになるかもよ?」

「ばぁーか。百歩譲って俺がよくても翔子が絶対に嫌がるに決まってんだろ?」


ここら辺の会話の時には売り言葉に買い言葉みたいな感じで内心イライラしていたけど、知らず知らずに剛に誘導されていったと今は思う。


「礼二。俺さ、長年自分の女をお前とか他の男に抱かせてきただろ?だから大体どんな感じで持ってったら女は堕ちていくってのがわかるんだよな。それは例えばお前が絶対に堕ちることのないと思ってる正義感の強い翔子ちゃんでもな」


「お前、本気で殴ってやろうか?」
と、言うよりも早く割と本気で肩パンを入れた。

「ちょ、いって!ごめんごめんwそう熱くなんなよ!でもさ、、、自分の意思で抱かせてる俺が言うのもなんだけど、堕ちない女はいねぇよ。タイミング次第だよ。」

「あー、おめえのせいで今日の酒はまずくなったわ。気分悪いわ。」

「わりぃーってば!今日は俺の奢りでいいからさw」

「ったく、調子いい奴だな...........ていうか.....剛.....さっき言ったこうすれば女は堕ちるって具体的に......どういうことよ?」

「お!?礼二さん、剛エクスペリエンスに興味あるですか?www」


「...........なくはないwww」

「でしょ~?礼二さん、もっと素直になって下さいよぉ」

「おふざけはいいから聞かせろよ」


浮気願望がない俺でも正直剛の持論に興味があった。


「いやね、簡単ですよ。女なんてね、口ではやだやだ言ってても考えてることは正反対だったりするんすよ!他の男に抱かれる免疫をつけさせんすよ。最初は罪悪感が半端ないだろうから徐々に取り除いていってあげるんす。悪くないんだよ~。気持ちよくなることに罪はないんだよ~って。」


「は?寝取るとか関係なく当たり前のことじゃねぇの?」


「う~ん、とにかく女のその時々の様子をいかに掴めるかなんすよねぇ。って、言うのはそれが本当に嫌がってるのか、そうでないのか。うーん.....口では説明しきれないんで実際に試してもいいすか?www」


「え?」


「いや、翔子さんでww」

「殴られたい?」

「いえいえいえ!!実際、礼二さん興味ないすか?大真面目な翔子さんが礼二さん以外の男にのめり込んでいく姿www」

「だ か ら!俺には寝取られて喜ぶ趣味はねぇっつうの!」

「...........ほんとは?」

「ねえよ!」

「そこからの?」

「どこからもねえって!」

「と思いきや?」

「......ねぇよ!」

「はたまた?」

「しつけぇな~」

「とは言いつつも?」

「.......なくはないよ........」


「wwwww」


こいつのターンにハマると抜け出せなくなる自分がもどかしい。俺はチャラいのは嫌いなんだけどなぁ。


「で、俺はどうしたらいいんだよ。わざわざ寝取られる協力なんか死んでもしねぇぞ!」

「礼二さん、な~んもしなくていいっすよ!ってか、何もしないで見てくれてたらいーっす!!」


「は?」

「いやぁ、会う段取りとか都合を合わせるのに協力してもらうことになると思うんすけど、礼二さんから翔子さんに対してお膳立てすることは何もないっすよ!!」

「どうでもいいけど、段々イラついてきたから、その変なキャラやめろwww」

「ごめんごめんwwいやさ、礼二が翔子ちゃんにけしかけて俺に抱かせるのはそりゃ寝取らせだろ?寝取られじゃねぇんだよ」

「意味わかんねぇ。どっちでもやられる事に違いないだろ。」

「いや、礼二の初体験の相手さ(ミキ、仮名)俺がお膳立てしただろ?あれは俺がミキと礼二に頼んでのもんだったろ?
それだと今一興奮しねぇんだよ。俺が知らない所で他の男とやるっていうのが興奮すんだよ!勿論、裏では俺は知ってるんだけどな。」


「何言ってるか、イマイチわかんねぇな。」

「つまり、礼二は翔子ちゃんが寝取られることを知ってるんだけど、翔子ちゃんは礼二が知ってることを知らないってパターンが1番興奮するんだって!!」


「お、おう。ん?うーん......なんとなく理解できたけど翔子が寝取られる前提での話だろ。まずもって、あいつは堕ちたりしねぇよ。」

「だから、その堕ちてくのを証明してみせるってば!そしたら俺の気持ちもわかってもらえるし、礼二も寝取られの快感にハマってく。まさに一石二鳥作戦じゃんwww」

「はぁ~(ため息) おめ、ほんと妄想爆発してるよなwwwんで、今後の予定は?それと堕ちなかったら?」

「そうね~、まずは久々に三人で礼二んちで飲み会やろーぜwwwwもし堕ちなかったら、むこう十年飲み会は俺の奢りでいいよwww」


「まじでか??よっしゃ!乗った!」


堕とされるなんて微塵も思ってなかった。正義感が強くて潔癖の翔子に限って絶対にありえないと。
だから強気になれたし、半分その場のノリで十年分の飲み代と翔子を天秤にかけてヘラヘラしてた。
だけど全然わかってなかった。完全に剛を舐めてた。

この時は全く思いもしなかった。
この先の俺の人生観がよくも悪くも180度変わってしまうことに。


「おい、礼二!お前の携帯さ、iphoneだったよな?ちょ、貸してみ」

「ん?まさか翔子にメールとかすんじゃねーだろな?」

「ちげーちげーwwwいいから貸してみwww」


そういうと、剛は俺のiphoneを操作しだした。
こいつの何か企んでる時の顔はとてもわかりやすい。
俺までつられてテンションがあがってしまうから。


「よし!できました!と」


「おいおい、えらい事時間くってたけどなにしたんだよ!?」

「ふっふっふ...お前のiphoneにメールアカウントを追加したんだよ♪俺のフリーメールアカウントをなwww」

「えっとー...どゆこと?」

「名付けて!今日から君も"京子の夫"だ!作戦!」

「きょ、京子の夫?は?」

「わーってる!言うな言うなwww京子の夫ってのはな俺のバイブルの内の一つよ。まぁ、俺の方が寝取られ歴は長いけどなwww」

「そのバイブルってのを詳しく聞かせてもらいたいんだがー?」

「これは話すと長くなるんだわ!だから、ほれ!iphoneのメモ帳見てみろ!」


剛に言われてメモ帳を見ると、そこは物凄い数の文字で埋め尽くされていた。
"京子の夫"という文字列を発見した俺は何となく察しがついた。


「これ暇な時でいいから読んで勉強しとけよwww」

「はぁ、これを読めばお前のやろうとしてる事がわかるっつーことだな?」

「そうそう♪あとさ、翔子ちゃんの携帯もiphoneだろ?いつもお前らお揃いの携帯使うもんな」


「そうだけど、それがどした?」

「翔子ちゃんのメールアカウントも礼二のiphoneに追加してくんない?ぜってー面白いことになっからwww」

「お前、突拍子もないこと言うなっつーの!んなの無理無理!!翔子には翔子のプライバシーってもんがあるんだよ!!」

「え~!頼むよ~!お前のiphoneで、翔子ちゃんが送ったメールだけじゃなくて俺が送ったのも見れるんだぞ?どんな感じで堕ちてくのか気にならないんですかー?」

「おめぇ、堕ちるのありきで話進めるんじゃねーっての!wwwお前の作戦は何となく理解したし確かにちょっと....いや、だいぶ面白そうだけど.....」

「だろ?俺がどんなメールを送ってるのか気になるだろ?」

「正直気になる!でも駄目だ!翔子のプライバシーを侵害するようなことは俺がしたくない!!」

「くっそ!くっそ!無理かよ~....残念だなぁ」

「悪いけど、いくら剛の頼みでもな」

「わかったよ。まぁ、翔子ちゃんから俺に送られてくるメール見て楽しんでくれ!」

「お前のどこにそんな自身があるのかわからんけどさ、よく人の嫁さん捕まえてそこまでぶっ飛んだ妄想できるよなぁ。
翔子のメルアドも知らないくせによ」

「礼二、何かを欲する時。手に入れてからも楽しいけどよ、手に入れる前の妄想こそワクワクするだろ?」

「ま、まぁな。」

こんな感じで、うまい具合に剛の口車に乗せられていき飲み会はお開きになった。


そしていい感じに酔っ払い帰宅した俺を翔子は寝ないで待ってくれていた。

「れーくん、おかえりぃ。楽しかったぁ?」

「ん、まぁ、いつもの剛の調子のいい感じに振り回されたかな~」

「ほんっと、つよくんって軽いもんね~www」


剛は翔子の友達の彼氏。俺よりも剛の方が翔子との付き合いは長い。
昔は翔子と剛と彼女の三人で何度か飲みに行くこともあったらしい。

「まあ、あいつの軽さは酒入っててもシラフでも変わらんけどなwww」

「ぷぷぷ、そーだね!でも、つられてれーくんまでチャラくなったりしないでよぉ」

「柄にもないよ。俺の顔でチャラかったら気持ち悪いだろ?」

「うん、そーだね。」

「即答しすぎだから.....」


「wwwwwww」


「あ、そうそう。今度さ剛がうちに来たいってさ。久々に三人で飲みたいんだと。」


言った。言ってしまった。翔子を巻き込むきっかけを俺自身で作ってしまった。

「ん?ここで?久々だねぇ!楽しみ!!......んと、だけど三人でってつよくん彼女は連れて来ないのかなぁ?」

「あ、いや。な、なんか恋愛相談したいとかなんとか言ってたかなぁ。んで、翔子の意見も聞きたいって......言ってた!!」

「あ、そうなんだぁ。つよくん恋してるんだねぇ~。ん、わかったよ。日にち決まったら教えてね?ご飯の準備しないといけないからぁ」

「はいよ、了解。」


俺、なんで剛のアシストしてんだろうか。
情けなくなりながらも今日の剛とのやり取りを振り返って複雑な気分になる自分がいた。


翌朝、仕事が休みだった俺はまだ夢の中にいる翔子をよそにタバコを吸いにリビングへと向かった。
ぼーっとタバコを吸いながら、
ふと昨日剛が俺の携帯のメモ帳に入れた"京子の夫"とやらを思い出しメモ帳アプリを起動させた。


「むむむ!こ、これは.....
うーむ....なんか、胸が締め付けられるなぁ....でも.....すっげ.......」


今ならハッキリわかる。これが鬱勃起だということが。


それから数日後。
俺の家で3人で飲む日を決めた時の剛との電話でのやりとり。

「礼二ぃ、見とけよぉ!お前が俺の同志になる経過をよ!」

「ばーか。お前こそ、10年分の飲み代を捻出する方法考えとけよwww」

「あいよ~!ところで礼二、前にメモ帳に入れてやったさ...」

「見た見た。あれ、すっげーな....。まぁ、俺にはNTR属性とやらは備わっとらんけど、あれはなんか....こう.....切ない感じだけど興奮もするんだよなぁ....」

「上出来!上出来!おめぇ、あれで興奮できるって立派に属性備わってるってwww」

「いやいやいや、実際に自分の身に起きたらたまったもんじゃねぇーよ!」

「まぁ、先の事は誰にもわかりましぇーん。そいじゃ、明後日の飲み会楽しみにしてるわ!じゃあな!」

「おう、気ぃつけてこいな!」


飲み会の日時を決めるやり取りを終わらせた俺は翔子を寝取られる不安など全くなく、むしろ10年分の飲み代を払うことになる剛の悔しい顔しか頭になかった。



そして飲み会当日。


「おぅ!剛、入れ入れ!」

「つよくん、久しぶりだねぇ!今日はいっぱい食べて飲んで楽しんでってね♪」

「はは、久しぶりだね。おじゃまします。」

「お~、剛なんだよ!元気ねぇじゃんよ~。」

「つよくん大丈夫?具合悪いのぉ?」

「ううん、大丈夫だよ!久々に来たから緊張してるのかな...」

「もぉ~、なんで緊張なんかするのよぉ。いつもいない私がいるからとかぁ?」

「まぁ、玄関先でなんだから話は中でしようぜ!」

「そうだね♪じゃ、私ご飯運ぶね~!」


剛と2人でリビングに向かう時に剛が小声で耳打ちしてきた。


「礼二、ごめんごめん。このテンションさ作戦だからwww」


飲み会自体は、最近の近況を話あったりだとか、当たり障りのない話題でグダグダと三人で飲んでいたんだけど、剛だけは"作戦"なのかいまいちテンションが低い感じだった。


「つよくん、ほんとに今日は元気ないね。礼二くんから聞いたんだけどさ、なんか悩んでるんだって?」


「え?あぁ、そ、実は.....そうなんだよね....」


しまった。


翔子には剛が恋愛相談したいと言っておいたけど、剛にはその事を言ってなかった。


「剛がさぁ、最近彼女の事で悩んでて.......翔子に女性目線の意見聞きたいってさ.......ま、前もって翔子に言っといたんだよ!わりぃ!」


駄目だ。剛がどういう作戦を企んでたのかわからないが、なんともグダグダになってしまった。

だけど、そこから剛のターンが始まった。


「んだよ!礼二ぃ~!先に言うなよぉ!恥ずかしいじゃねぇかよぉ~!!」

「私が聞いたんだぁ~。つよくんは今日彼女連れて来ないのかなぁ~って」

「あ~、そうなんですよ~。俺もね本当は翔子ちゃんに彼女を紹介したかったんですよぉ!だけどさぁ....実は完っ全に俺が悪者なんだけどさ、先月の彼女の誕生日をすっぽかしちまったんだよ!!」

「つよくんさいあくぅ~」

「でしょ?俺としたことが.....で!今さ彼女、口も聞いてくれない感じになっててさ.....これはやばい!と。そういうわけなんだよ!」


本当なのか、でまかせなのか、いつものチャラ~い剛がペラペラと語りだした。


「でさ、でさ!埋め合わせすんのに、どうしたらいーのか俺ぜんっぜんわかんねぇんだよ!!」

「まずは彼女に謝るのが先なんじゃないのかなぁ?」

「いやいやいや、謝り倒しましたとも!!でも聞く耳持ってくんないの!!翔子ちゃ~ん助けてぇ~状態なの!!」

「う~ん....そうだねぇ.....すっぽかした事実はもう消えないもんなぁ~........う~ん.........じゃあさ!遅くなっちゃったけど、いっぱいいっぱい素敵な誕生日パーティーをやってあげるとかは?素敵なプレゼント用意してさぁ!礼二くんはどう思う~?」

「んぁ、そうだなぁ~。翔子の言う通り
 彼女の怒りがふっとぶぐらいの素敵なもんを用意すればいいんじゃねぇの?」

「翔子ちゃん、ナイスアイディア!!と言いたいんだけどさ、それは俺も考えたの!でもその素敵な事がどういうのかわからないの!!」

「困ったねぇ~」

「で、今日ここに来たのはお願いがあって来たの!翔子ちゃん!一緒にプレゼント選んでぐだざい"ーーー!?」

「えぇぇ?私に??」

「お願いしますぅ!このとーりですぅ!来週彼女と会うのよ!でもどうしたらいいのかわからないの!!」

「え?来週?もう時間ないじゃん!!」

「おねげーします!次の日曜日買い物に付き合ってー!!」

「えぇぇ.....どぉする?礼二くん」

「えっと.....俺、次の日曜仕事だぞ?」

「あっ!そぉだよね~!無理だ!つよくん、礼二くん仕事だから無理だよ!?」

「そんなこと言わないでよおおおぉぉ!!頼みます!頼みます!すいません!すいません!!頼みます!!」

「だってぇ.....礼二くん仕事だもぉん。つよくんと2人で買い物とか無理だよぉ...」

「礼二さんはどぉでしょーか!!!?お願いします!すいません!すいません!頼みます!!!」

「え...まぁ.......そんなに困ってるんだったら......翔子、付き合ってやってくんないかな?」

「えぇ?礼二くんはいいってこと???」

「いや、こいつがさ....こんなに切羽詰まってるのなんか....見たことないだろ?」

「そぉだけどさぁ~」

「後生ですからぁ!後生ですからぁ!」

「うぅーん、礼二くんが良いっていうなら.......いいけどさぁ.....」


なんか本当に剛が可哀想に思えてきてしまって、あれよあれよと剛のペースに巻き込まれていった。


「ありがとう!一生恩に着るよ!!翔子ちゃん!」

「礼二くんがいいって言うからだよぉ!?」

「翔子、ごめんな。なんか成り行きでこういう事になったけど頼むな。ついでに豪華なランチでもご馳走してもらえな」

「それはそれは奮発しまっせ~!!」

「まったく!つよくん調子よすぎぃ!!」

「wwwそれじゃ翔子ちゃん、一応連絡先渡しとくね!翔子ちゃんのアドレスも教えて~」

「あ、うん!わかったよぉ~」

連絡先まで簡単に交換しやがった。


「それじゃ、翔子ちゃん日曜日よろしくね!礼二は仕事をよろしくね!」

「わかってるっつーの!」

「じゃ今日はありがとな!ご馳走さまでした~」


こんな感じで剛のペースに翻弄され、あれよあれよという間に話が進んでいってしまった。



その晩の翔子との会話。

「礼二くん、ほんとにいいのぉ?」

「ん?なにが?」

「もう!今度の日曜日だよ!つよくんとさぁ....」

「いやまぁ、仕方ないっつうか...あいつ困ってるみたいだったしさ?......それに買い物に付き合うだけでやましい事するわけじゃないだろ?」

「そぉ~だけどさ~....礼二くん以外の男の人と二人っきりでってのがなぁ.....」

「意識しすぎwwwなんだ?剛と2人きりで照れるか?」

「そうじゃないんだってばってばぁ!男の人と2人きりって礼二くんとじゃないと嫌なのぉ!」

「俺、ほんと愛されてんだなぁ。.........俺も翔子以外は嫌だよ。本当は行かせたくないよ。だけど.... ごめん!!今回だけ頼む!な?

 翔子、愛してるからさ。」


そう言いながら翔子を抱きしめてキスをした。


「んぁ....わ....わかったぁ.....もぉ...」


「ありがとな。翔子は俺だけのもんだよ。」


さらに舌を絡ませて翔子の様子を伺う。

「んん.....れ...れ~くぅん.......ぁ.....すきだよ...」

よし、今日はいける日だ。
元々セックスに対してそこまで積極的じゃない翔子はその気になった時、俺の呼び名が"礼二くん"から"れーくん"に変わるんだ。

舌を絡ませながらタンクトップの隙間に手を差し込み翔子のEカップの胸を揉みしだく。


「ぁん....れーくん....んっ...んっ...きもちぃよぉ....」

「翔子は俺のもんだ。この胸もお尻も全部ぜーんっぶ俺だけのもんだ。」

自分に言い聞かせるかのように自然と口からこぼれた。


完全にその気になった翔子をベッドに連れて行こうとそっと抱きあげた。
余談だが、抱きかかえた時にいつも翔子がしてくることがある。
俺の乳首をイタズラっ子の顔をしながら摘まんでくるんだ。

「ちょ、まてって!落とすぞっ!!」

「だってぇ、れーくんの反応かわいいぃんだもん♪」

「まじでやめろって!力入んなくなるから!!」

「えへへ♪れ~くんだいすき~」


ベッドにおろすと同時に翔子に覆いかぶさる。
先ほどのお返しとばかりに舌を絡ませながら翔子の乳首をつまみ上げる。

「んぁぁ...れーくんだめぇ...んん.......あっ...きもちぃ.....」


ゆっくりとパジャマを脱がしながら翔子の下腹部に手を差し込むと、そこはいつも以上にグショグショに濡れていた。
俺自身も剛とのやり取りがあったからか、いつも以上に興奮してしまい前戯もそこそこに一気に翔子の中にチンポを差し込んだ。

「あぁぁ!!れ...いきなし....あっ......あっあっあっあっ....ん!ん!ん!んん!!.....」


"ジュブッジュブ"ッという音と共に翔子の愛液が俺のチンポにまとわりついてくる。

「あぁぁぁ!!すごいいぃ!!!んっ!んっ!んっ!」

チンポを出し入れするリズムに合わせて淫らな喘ぎ声をもらす翔子。

「んっ!んっ!んっ!あっ!いきそ....あっあっいきそぅだよぉ!!いぃ?いぃ?いってもいぃ?」


返事をしない代わりに強めのピストン運動をお見舞いする。
翔子の豊満な胸がピストンに合わせて踊り狂う。


「あぁぁあぁあああ!れーくん?あぁ!だめ!だめ!れーくん愛してぅ!愛してぅぅ!あぁ、いくいくいく!!いっちゃぁう!あああああぁぁぁぁぅぅ.......!.......!!」


「くっ!!俺も出すぞ!?ああぁ!いくっ!!」

翔子の絶叫と同時に俺も果ててしまった。
いつもならこんなことないのに.....


「はぁ、はぁ、礼二くん......どしたの?今日激しかったね♪.....はぁ、はぁ」

「なんか翔子が剛と2人で出掛けるのがちらついてたからかなぁ」

「ぷぷぷ!礼二くんがいいって言ったのに妬いてるのかなぁ??」

「う、うっせ!でも....そうなんかもな。」

実際そうだった。

先日の飲み会以降、剛によって翔子がどうなっていくのかが気になって仕方なかった。
はじめは飲み代ラッキー!ぐらいにしか思っていなかったのが、今日の剛の軽いながらも強引な誘いに翔子がのっていく様子を目の当たりにしたのだから。

まぁ、俺もその場のノリに流されて剛にアシストしてる時点で半分、自業自得なんだが。


「礼二くんが妬いてくれてうれしぃな~♪もっとつよくんと仲良しになって妬かせちゃおっかなぁ~♪」

「そ、そんなこと言うなよ~!っていうか、あんた曲がったことが大嫌いなんだからそんなこと出来るわけないでしょうよ!」

「うん!そう。さっすが礼二くん、私をわかってるね。私には礼二くんだけだも」

「いやぁ、うれしいこと言ってくれるね!翔子愛してるよ。」

「私も。礼二くん愛してる。」

「じゃ、そろそろ寝よっか!」

「あっ!待って!」


「ん?」


珍しくもう一回戦か?と思いきや、翔子はせっせと乱れたシーツをコロコロで掃除しだした。

「はぁ~(こればっかりは萎える....)」


翌日、剛が昨日の飲み会の礼を言うために電話してきたので少しやり取りをした。


「礼二、昨日はご馳走さん!久々に家庭の味を堪能できて大満足だったわ!ありがとな!翔子ちゃんにもよろしく言っといてくれな!!」

「おう、それよりお前さ昨日のあれはなんだよ!」

「あ?何ってお前さんもいいって言ってたじゃねぇの!」

「いや、つい流れでっていうかお前が可哀想に思えてきてさ....」

「礼二くん、ピュア~!おめぇ、あんなの嘘に決まってんだろ!」

「やっぱりか!?いや、俺もどっちなんだって迷いはしたんだぞ?どっから嘘なんよ?誕生日すっぽかしてないとか?」

「wwwwwそもそもうちの彼女、誕生日はまだ2ヶ月先だよん♪」

「だあああぁ!!マジか!?」

「仕方ねぇだろ~?誰かさんがちゃんと口裏合わせといてくんねぇからさぁ。とっさの路線変更はちっと苦しかったんだぞ?」

「ん~、それについてはすまん!!ってか、何で俺はこうもお前にアシストしちゃうかねぇ!ったく自分が嫌になるわ」

「ふっ。おぬし、それは剛エクスペリエンスにはまってるからなのだよwwww」

「それはどーでもいいんだけどさぁ、これさ期限決めねぇか?お前のペースに巻き込まれたら本当に堕とされるんじゃねぇかって心配になってきた.....」


「あ?今度の日曜一回きりのつもりだぞ?」

「へ?そ、そんなたった一回でいいんか?」

「ああ、礼二と翔子ちゃんをいつまでもイタズラに振り回すわけにもいかんだろ?」

「あ、ああ。なんだ、おめえも意外に気ぃつかうんだな.....」

「当たり前だろ?親友とその嫁さんだぞ?いくら俺でもな!」


一回きり。

その言葉を聞いた時、はじめは拍子抜けした。
だけど裏を返せば
"お前の嫁さんを堕とすチャンスは一回あれば十分だ"
と言われている様な不安を感じた。

そもそも剛が人に気遣いを見せるということが珍しかったからだ。


「じゃあ、今度の日曜日。何もなければ10年分の飲み代だかんな。忘れんなよ!?」

「はいはい、わかってますって。」


ちょ、待てよ。

10年分の飲み代を賭けてるって言うのに、なんでこいつはこうまで軽々しく振る舞えるんだ?
この時、俺はものすごい不安に襲われた。


「お、おい!お前、あんま無茶なことすんなよ!!」

「え?あれ?礼二、それ堕とされるのありきで言ってる?」

「ち、ちげーよ!念の為だよ!その....睡眠薬とかさ......危ないこととか駄目だぞ!!」

「wwwwwアホ!さっきも言ったけど、俺なりに気ぃ使ってるんだぞ?薬とか使うわけねぇべwwwwってか、使った経験ないわwww」

「い、いや。だから念の為の確認だって言ってるだろ!と、とにかく危ない事はするなよ!!あと、翔子が嫌がる事は絶対にするなよな!!」


「あれ?ゴムは絶対に着ける。とかはいいんですか?」

「だ か ら!!危ないことはするなって言ってるだろって!」

「wwwwww礼二、大丈夫だ。心配するな。俺はお前を裏切るような事はしない。」

「お、おう!じゃ日曜日、翔子のことよろしく頼むな!」

「ほいほ~い!じゃあな~」


その日の夕方、仕事を終えて車に乗り込もうとした時に携帯が鳴った。
メール着信だ。


あれ?たしかにメールだと思ったけど届いてないぞ?
不思議に思いながらiponeを弄っていて気付いた。
剛のフリーメール宛に翔子からメールが届いていた。


あいつら、さっそくやり取りしてんのかよ!

イライラしながら届いたメールを確認する。



----こっちこそ久しぶりに楽しかったよ!日曜日ね(^^;;約束だもんね(^^;;



♪♪♪♪♪
またメールが届いた。


----私は礼二くんと2人っきりがいいのになぁ( ; ; )
とにかく彼女さんと仲直りする為だもね!
彼女さんの趣味とか好きなブランドとかわかる?(・・?)


俺と2人っきりがいいってよ!!


そこからも翔子から剛宛のメールが立て続けに届いた。
ドキドキしながらも、心を落ち着けようとタバコをふかしながら携帯に目をやる。


----あ~、そうなんだ_φ(・_・
だったら○△□に行こうよ!うん!
いっぱいご馳走になっちゃうから覚悟してね(*^^*)


----?普通の普段着だよ?


----何言ってるの~(ーー;)


----私のは参考にならないよ^^;
どうしてそんな発想になるかな(>人<;)


----考えときます(^_-)


----うん!わかったよ(^-^)/あっ、それでさ、つよくん何時位に来るの?


----礼二くんは8時半位に仕事だよ?


----え~!無理だよ!礼二くんをお見送りしたいもん!!(ーー;)


----うーん、わかったよ(~_~;)礼二くんに聞いてみるね。
あっ、あとさ!礼二くんいる時はメール返せないからね?
礼二くんの横で携帯いじりたくないし( ̄▽ ̄)


----違いますーヽ(´o`;
礼二くんのことが大好きだし
礼二くんヤキモチ妬いたら困っちゃうもん^^;


----うん!それじゃあね!(^ー^)ノ


くそ!あいつの言う通りだ。

剛が何を送ってるのか気になって仕方がない....。
不安と苛立ちで、気付いたら灰皿が大量の吸い殻で埋め尽くされていた。
俺は一刻も早く翔子に会いたくなり急発進で仕事場を後にした。


「礼二くん、おかえり♪ご飯ねぇ、まだもう少しかかるんだぁ....先にお風呂に入ってもらってい~い?」

「おう!わかったよ!」

「ごめんねぇ?あっ、それと今日つよくんからメール来てさぁ、日曜の予定について話したんだけどねぇ.....」


知ってるよ。


喉元まで出かかったのをなんとか堪える。

「つよくんがね、8時前にこっちにくるってぇ。」

「ああ?えらい早いな!?」

「でしょぉ?礼二くんお家出てくの8時半くらいじゃん。だから無理だよぉって言ったんだけどさぁ」

「うん、それで?」

「だけど、なんか、どぉしても朝ご飯からご馳走させてくれって聞かなくってぇ」

「あー、そういうことね......いいんじゃね?いっぱいご馳走になってこいよ~」

「えぇ?礼二はいいのぉ?なんか嫌だなぁ」

「なにが?」

「なんかぁ礼二くんいいよいいよって言ってくれると逆に不安になるっていうかぁ、私こんなんでいいのかなぁって....」

「ハハハ、考えすぎでしょ!たかが俺の連れの買い物に付き合うのに朝早く出掛けるだけじゃん。俺は何とも思ってないよ?」

「それならいいんだけどさぁ」

「それよりさ、今晩.....いいか?」

「うん!私もね......したいって.....思ってたの...」

「よし!急いで風呂入ってくるは!!」

「うん♪」


ここ最近の剛との一件以来、翔子の事が愛しく思えて仕方がなかった。
日曜日までの数日、俺は翔子を離したくない一心で毎晩翔子を抱いた。
普段は積極的じゃない翔子も俺の気持ちがわかるのか拒むことなく俺に答えてくれた。


そして運命の日曜日。


「おっはよ~!礼二ぃ!翔子ちゅわ~ん!」

「つよくん、おはよ~」

「朝っぱらからうるせーよ!!近所迷惑を考えろって!!」

「礼二こそ、朝っぱらからなーにイラついてんのよ???」

「イラついてなんかねぇよ!こちとら仕事に行く準備で忙しいんだよ!!」

「大変だねぇ~。休日出勤ご苦労様です!!」

「駄目だ。だんだんイライラしてきた。」

「もぉ~!つよくんやめてよぉ~!!」

「ごめんごめんwwwそれじゃ、いこっか?」

「はぁい!それじゃ、礼二くん行ってくるね?」

「おー。たんまりご馳走になってこいな!」


玄関のドアが閉まり2人が俺の視界から消えた。
と、思ったらすぐに剛からメールが来た。

「今から俺の車の中覗いてて下さいよ。見えるでしょ?今から翔子さんとキスしますから」

心臓が飛び出るかと思った。すぐに俺は窓から剛の車を覗いた。
ちょうど2人が車に乗り込む所だった。


翔子は後部座席。
俺は固唾を飲んだ。


あれ?


何事もなく出発したぞ?
そして2人を乗せた車が視界から消えてしばらくたった頃、また剛から

「どうでした?翔子さん、照れて一瞬だったけど嘘じゃなかったでしょ?」
とメールが届いた。

すぐに剛にメールを返信した。
「見てたけどさ、何事もなく出発したじゃねーか」と。

そのあと剛から
「なんすかもう!気になって本当に見に来たんすか!?」
とメールがまた届いた。


「ふざけるな!!!」
とだけ返した。

「ごめんごめんwww一度やってみたかったんだ。詳しくは↓のリンクを見てみろwwwそれじゃあな!仕事頑張れよ!」


"公認?浮気デート"と書かれたタイトル。
察しがついた。
ったく、あいつ。
本当にカンに障る野郎だ....。


気付いたら8時半を少し過ぎていた。
やばい!急がないと!!

翔子のことが頭から離れないながらも、俺は身支度を済ませ急いで仕事場へと向かった。


そして昼過ぎ。
またも剛からメールが届いた。


「今からホテルに入ります。」

「今からホテルに入ります。」

剛からのこのメールを見たとき、一瞬にして頭から血の気が引いた。
手がガタガタと震えだし、さっき食べた昼飯を危うく吐きそうになった。
近くにいた後輩が心配そうに話しかけてきた。


「名取さん、どうしたんすか??顔色めちゃくちゃ悪いっすよ!!!」

「お、おう。.....ちょっと....気分が優れなくて.....な....」

剛から送られてきたメール。またふざけてるんだとも考えた。
でもそれ以上に不安の方がでかかった。
休日出勤までして、まだ大量に仕事を残していた状態ではあったが、これ以上は無理だった。仕事が手につくはずもなかった。
俺は残りの仕事を後輩に引き継いで、上司に体調不良を報告しなんとか早退させてもらった。


会社を出て車に乗り込んですぐに剛に電話をかけた。


つながらない.....。


すぐさま翔子の携帯にも電話をかける。


つながらない......。


くっそ!くっそ!
どうなってんだよ!!
なんでつながらねぇーんだよ!!


目の前のハンドルを思い切りぶん殴る。
クラクションが鳴り響く。
近くにいた出入りの業者なのか知らない人が驚いた顔でこちらを見ていた。


俺はいたたまれなくなり車を発進させた。
携帯をハンズフリーにし、剛に電話をかけ続ける。


何度かけても電話は呼び出し音を鳴らしたまま反応しない。
家に帰るという選択肢すら頭になく俺は同じ所をグルグルと車で走っていた。
何周同じ所を通過しただろうか、ようやく少し落ち着いてきた頃に剛からの着信が鳴り響いた。


「剛ぃぃぃぃ!!てめぇこのやろおぉぉ!!111!!くぁwせdrftgyふじこlp!!!11あああああぁぁぁぁぁ!!!」


「...................」


反応しない。


「てめぇ!ふざけんのもいいかげんにしろよおおお!!」

「..................」


もう一度怒鳴り散らしてやろうとした時に1番聞きたくない声が聞こえてきた。


「..........んぁ.....あっ.........んん....ぁん....」


次の瞬間、ものすごい衝撃と共に目の前が真っ暗になった.......。


遠くから翔子の声が聞こえた。

「....れ.......くん!!.......じくん!!...............礼二くん!!礼二くん!!」

気がつくとそこは病院のベッドの上だった。

「あ!目ぇ開けたよ!!ほら!礼二くん!!わかる??」

「んん.......翔子?」

「もぉ!!心配したんだからね!!礼二くん、死んじゃうかと思ったぁぁ!!」
そう言って翔子は泣き崩れている。

どういうことだ?

泣き崩れている翔子のすぐ横で同じく心配そうな顔つきで剛がこちらを見ていた。

「つ、剛!!てめ.....うぅ.....」

「わかるか?礼二!お前な、交通事故起こしたんだぞ?」

交通事故?記憶を失くしたのか?全く覚えていない。

「びっくりしたんだぞ!翔子ちゃんと買い物してたらよ、おめぇからの着信がすげぇ入ってるもんだから折り返してみたら救急隊員の人が電話に出るしよ!なぁ翔子ちゃん」

「う、うん!びっくりしたんだからね!でもほんっとぉに無事でよかったぁぁ」

「ほんと焦ったわ!まぁ幸い怪我も大した事なくてよかったよ!!事故自体もお前の単独事故だったらしい。その代わりおめぇの車、びっくりするぐらい大破してっけどな....」

「そうか.....心配かけたな.....」

「まぁ、一週間位で退院できるそうだから一安心だわ。おめぇ休日出勤とかして疲れてるんじゃねぇの?今はゆっくり休め!」

「そうだよぉ。礼二くん無理しなくていいからゆっくり休んでね!私これから手続きしたり一回家に帰って、礼二くんの服とか下着とか取りにいってくるからぁ!」

「ん、すまないな.....」

剛からの着信で、たしかに翔子の喘ぐ声を聞いたような気もしたが、この時の俺は何事もなかったという安堵感から、自分勝手に悪い夢を見たことにして再び眠りについた。


どれくらい眠ったのか次に目を冷ました時、辺りはもう真っ暗だった。
まわりを見渡すと泣きそうな顔つきの翔子がいた。

「あっ、礼二くん大丈夫?痛い所とかはなぁい?」

「んー、ちょっと胸んとこが痛むかな.......」

「あぁ、ハンドルにぶつけたとこだろぉね。でも大した事ないって先生が言ってたよ。もうほんとにほんとによかったぁ......」
と、翔子は泣き出した。


俺は気になっていた事を聞いた。

「なぁ、翔子。今日はどうだった?剛、いっぱいご馳走してくれたか?」

「え?あっ!うん!でもでも、買い物どころじゃなくなっちゃったけど....」

「俺のせいだな......ごめんな....」

「ん、ううん!そんなことないよ!だって礼二くんのことが朝から気になってて早く帰りたかったし.....」

いつもの翔子とどことなく違う。
いつもみたいに甘えたな口調じゃないし違和感を感じていたけれど、
それが俺の事故による心配から来るものなのかどうなのかはわからなかった。

その時、ふと思い出した。俺の携帯電話。

そうだ。昼過ぎ、剛から俺をドン底に突き落とすメールが届いたのを思い出した。

「翔子、俺の携帯取ってくれないか?」

「あ....えっとね、礼二くんの携帯ね、事故の時に壊れたんだよね!それでね、つよくんが新しくしてやるから待ってろって....」

「え?でもさ、事故の後も救急隊員の人とやりとりしたんだろ?」

「う、うん!そうなんだけどさぁ、受け取ってから電源入らないみたいなんだぁ!それでね、つよくんがまかせとけって。」

「そうなんかぁ.....」

何か隠してる。
そう感じるものの、翔子の様子を見ていると俺は核心に迫ることができないでいた。

「なぁ、剛はどうした?」

「つよくんなら礼二くんの服とか取りに行くのに送ってもらって、それっきりだけど....でもね、退院したら盛大に退院祝いしてやるって言ってたよ!」

「そっか、なぁ 翔子、ちょっと喉乾いたからさ 飲みもん買ってきてくれないか?」

「あ、ここにあるのじゃだめぇ?」

「コ、コーラ!炭酸物が飲みてぇんだよ!」

「ん、わかったぁ」

翔子が部屋を出るとすぐに俺は翔子のカバンを漁った。


あった。俺の携帯。
電源は?


入る!!


俺は剛から送られてきたメールと着信履歴を確認すると急いで携帯を翔子のカバンに戻した。

「礼二くん、ごめぇん。コーラ売り切れてたぁ」

「なんだよぉ~!そっかぁ、まぁ仕方ねぇな!」


疑惑が確信へと変わった。
翔子は何か隠してるのは間違いない。それが何なのかはさすがに察しはつく。
俺は一刻も早く、剛と連絡が取りたかった。


それから2日後のこと。

入院してから丸3日間、翔子は家にも帰らないで俺のそばから離れようとしない。
これでは、剛と連絡が取れない。
焦っていた俺は翔子にとんでもない酷い事をしてしまった。

「なぁ、翔子もさ!疲れてるだろ?家帰ってゆっくり休めよ」

「え~、疲れてなんかないもん!私ずっとここにいたいぃー!」

「それだと、俺も気ぃ使うしよ、それに怪我も大した事ないしもうすぐ退院なんだからさ!」

「やだやだやだやだぁ!!」

「たのむわ。ひ、1人に.....させてくれ.....」

「え~、私と2人が嫌ってことなのぉ?」

「そういう訳じゃないんだけどさ、1人で....
 のんびりもしたいっていうか......その.....」

「え....ひどい....どうしてそんな事いうの?私が一緒だと嫌ってことじゃん!!どれだけ....どれだけ心配してると思ってるのよ!!」


「あーもう!うるせーなぁ!おめぇがいると息苦しいんだわ!帰れ!!」


翔子の目からポロポロと涙が溢れてくる。

「礼二くんなんて大っキライ」

ぼそっと、そう呟いて翔子は病室を出ていった。


なんて事をしてしまったんだろう。
剛に奪われたくなくて必死なはずなのに、自分から翔子を遠ざけてしまった。
今の今まで翔子に対して一度だって声を荒げたことがなかったのに。
でも、翔子のことだからきっとすぐに戻ってくるに違いない。
しかし俺の考えは甘かった。いくら待っても翔子が戻ってこない。


さっきの翔子の涙で滲んだ顔が頭から離れない。
今は剛に電話を掛けてる場合じゃない。
そう思って翔子に電話をかける為に公衆電話へと足を運んだ。


翔子に電話をかける。


「もしもし.....」

よかった!電話に出てくれた!

「あ、あのさ礼二だけど....さ、さっきはあんなこと言って「プープープープー」

電話を切られた......

その後必死になって翔子に電話を掛け続けたが、つながることはなかった....。

その晩、俺は剛に電話をかける余裕もなく、1人眠れない一夜を過ごした。
翌朝になっても翔子は戻ってこなかった。

俺はまた公衆電話に向かい翔子に電話を掛けた。
しかし、つながらない.....。

何度掛けてもつながらず、俺はまだ余裕がない状態ではあったが剛に電話をかけた。


「はい、もしもし。」

「あ、俺!礼二だけどさ。」

「なんだ!礼二かよ!公衆電話から着信ってなってるからビビったぞ!」

「ああ、病院から掛けてるからな...それよりさ.....翔子のことなんだけどさ.....」

「礼二!おめぇ退院まで休んどけって言ったろ!」

「いや、でも.....あの.....賭けなんだけど.....」


「知りたいか?」


俺は返事を返せないでいた。

「まさか、おめぇ事故ると思ってねぇもんよ。こんな状態で言える訳ねぇだろ!」


「..............」

「礼二?もしもし?」

「お、おう。聞いてる。」

「ったく......退院してからと思ったんだけどな.........しょうがねぇ、ヒントをやるよ。俺 は 今 、ど こ に い る で し ょ う かぁ?」


嫌な予感がした。

「正解は~........」

答えを聞く前に受話器を置いた。
そして俺は病院を抜け出して懸命に走った。


どういうことだよ!?
なんでこんな事になってんだよ!!

俺は胸の痛みも忘れて、息を切らしながら懸命に走り小一時間掛かって自分の家に帰って来た。

はぁはぁはぁ.....翔子.....

走っていた時にかいた汗とは明らかに違う汗が次から次へと吹き出して来る。
俺は静かに玄関のドアを開けた。

リビングには誰もいない。

まさか!

俺は寝室へと向かった。



うっ!なんだよ、これ....


シーツが乱れ、辺りにはティッシュと髪の毛が散乱していた。

おいおい....うそだろ!
なんだよこれ......。

本当にここは俺ん家か?
混乱して頭が思うように働かない。
あの綺麗好きの翔子に限ってありえるわけがない!
あの曲がった事が大嫌いな翔子に限って.....。


♪♪♪♪♪♪♪

どこからか携帯の着信音が鳴った。
ベッドのサイドテーブルに置かれているiphoneを発見した俺は震える手で操作する。


剛から
「ポスト」
とだけ書かれたメールが届いていた。
俺は急いでポストに向かった。

ポストの中には紙切れが入っていた。


----礼二、退院おめでとう!
と言いたい所だけど、ちょっと予定が狂っちまったな。
新しい携帯、俺からの退院祝いだ!受け取ってくれな!
そうそう!お前、真相が知りたいんだろ?
お前の新しい携帯に動画入ってるから見てみろ!
それじゃ、俺帰るわ!!
翔子と一緒にな!----


翔子と一緒にって......
はぁ?なんだそりゃ!
しかも人の嫁さん呼び捨てにしてんじゃねぇよ!!


真相。動画。

俺はハッとして急いで寝室に戻り携帯を手に取った。
携帯を持つ手が尋常じゃないくらいにガタガタと震える。

そこに何があるのかは大体わかる。俺の1番気になってる事だ。
見たくない。でも見られずにはいられない。
俺は意を決して携帯を操作し、二つのサムネイルを発見した。


ひとつ目をタップする。


「んっ!んっ!んっ!んっ!」

この声.....翔子ぉぉぉ.....

目の前に、剛に貫かれている翔子の歪んだ顔が映し出される。
場所は、おそらくラブホテルだと思われる。


「翔子、気持ちいいかぁ!?」

剛はそう言いながら乱暴に腰を振っている。

「あぁ!!きもちいぃ!きもちぃの!!もっと!もっとして!!」

俺は膝から崩れ落ちた。
俺の世界で1番大事な翔子。
その翔子が俺以外の男と淫らな行為をして悦んでいる.......

「あー、やっぱおめえ最高だわ!!めちゃめちゃ締めつけすげぇよ!」

「あっ、あっ、つよくん!私もういきそう!!」

「いいぞ!?おら!俺もいくからな!?」

剛はそう言うと、さらに腰の動きを強める。

「ああぁぁぁ!!きもちぃぃぃぃぃい!つよくん!きもちいいいい!いくいくいくいく!あぁぁぁぁぁ!!!」

「俺も!!くっ!顔に出すぞ!!!あぁ出る!!」

まるでビュルッビュルッと音が聞こえてきそうな勢いで、翔子の顔目掛けて勢いよく精液が飛び散っていた。

1番見たくない光景のはずなのに...。
気付いたら触ってもいないのにパンツの中に射精してしまっていた。

時間にして短い動画ではあったが、事の真相を理解するのには十分だった。


翔子ぉ....なんでだよぅ.....


翔子を犯される光景。
それは1番見たくない光景。
しかし俺はそれを目の当たりにして、今までに味わったことの無い興奮を感じていた。

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